未経験からカードゲーム会社に転職したいとき、目指すべき職種は?

TCG

この記事はこんな人におすすめです!

・トレーディングカードゲームの仕事に興味がある!実際どんな感じ?
・トレーディングカードゲーム会社に未経験でも就職(転職)する方法を知りたい

以前の記事で触れましたが、私は未経験でトレーディングカードゲーム会社の営業職に転職したことがあります。今回は前回までの記事のおさらいや、今まで書いていなかった部分についてもお話したいと思います。

カードゲーム会社の仕事って実際どうなの?

まずはカードゲーム会社の仕事についてです。これには種類があり「販売元の会社」と「ルールの制定やテストプレイを行う会社」に分けられます。前者は遊戯王の販売元であるKONAMI、後者はブシロード系のタイトルを主に取り扱う遊宝洞が有名ですかね。私のいた会社は販売元の会社にあたります(KONAMIではありません)。
カード作りにおいては販売元の会社が商品のコンセプトを決めて、テストプレイの会社が実際のカードのテキストとして作るというのが大まかな流れです。
もっと細かく分けると、カードゲーム全体の仕事としては以下のようなものがあります。

開発・製造
・「商品企画」-新商品(ブースターパックやデッキ)のコンセプトと商品仕様の決定
・「イラスト制作」-実際のカードイラストをイラストレーターに発注し、描いてもらう
・「開発」-実際のカード1枚1枚のテキストの考案とテストプレイ
・「デザイン」-出来上がったイラストとテキストを、カードのフレームに収める
・「製造数量決定」-問屋からの受注量をもとに、商品の製造数を決める
・「製造」-決められた数量を製造する
・「出荷」-流通経路を通じてそれぞれの売り先に納品する
営業・販促
・「営業・販促企画」-新商品をより多く受注・販売できるように施策を考える
・「新商品の案内」-新商品の情報を問屋に連絡する
・「営業」-店舗や問屋を訪問し、新商品の情報をより詳しく伝える
運営
・「イベント企画」-ユーザーが商品を楽しめるイベントを企画する(大型イベントなど)
・「イベント運営」-企画したイベントが滞りなく進むように動く(公認大会のサポートなど)
・「ユーザーサポート」-お客さんからの商品やルールに関する問い合わせに対応する

また、上記全てを考慮した上で「スケジュール管理」という仕事もあります。
以上のことからわかるように、カードゲームに関わる仕事は色々あるわけですね。それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。

開発・製造 – 商品企画

新しく発売する商品の概要を決める、花形ポジションの仕事です。
まずは既存のデッキを強化するのか、もしくは新機軸のデッキを作れるカードを作るのか、など「どんな体験をユーザーに提供する商品にするのか」を決めます。レギュラー商品のブースターパックの場合、ある程度年間の商品コンセプトが決まっていることも多いので、その年間コンセプトに沿って各ブースターパック商品に役割が振られていきます。
それが決まると今度は商品仕様の決定です。ブースターパック内にどのぐらいの割合でどんなレアリティのカードを封入するかということを決めます。なので1枚1枚のカードが流通する割合は、ここで決まるわけです。そのカードを求めるユーザーにカードを行き渡らせるには、何枚ぐらい流通させるべきなのかを考えたりもするそうです。
商品の概要が決まると、具体的なカードの能力を開発します。ここでは販売元とテストプレイの会社が一緒にカードの能力を検討します。こういう能力のカードを作ればこのデッキの弱点を克服できる、こういう能力のカードでまとめると新しいデッキをお客さんが作りやすい、などですね。実際に新しく開発した能力のカードは既存のカードと組み合わせてテストプレイを行い、強すぎたり弱すぎたりしないか、このテキストで誤解を生まないかといったことをチェックします。このようなカードの能力を開発する仕事に就きたい場合は、テストプレイの会社を探して入社するのがよいでしょう。ゲームのデバッグをメインに行う会社が、アナログカードゲームのテストプレイも行うケースもあります。カードゲームの大会で入賞経験があるような人が所属している会社もあるので、プレイヤーとしての腕前がある人は目指しやすいかもしれません。

開発・製造 – イラスト制作

カードのイラストを作る工程です。社外のイラストレーターに発注するものや、社内イラストレーターに描かせるものなど、タイトルや会社によって変わってきます。どちらにせよ発注指示書(キャラクターやシチュエーション、どんなイメージなのかを指示するもの)や参考資料を送ってそれをもとに描いてもらいます。イラストによっては構図や視線といったことまで細かく指示する場合もありますね。また発注指示でうまく伝えきれていないところの修正が必要になったとき、修正作業量が大きくなると追加作業費用を支払う場合もあります。なので発注担当者には、開発するカードのイメージをイラストレーターにわかりやすく伝える能力が求められます。デザイナーへの発注やイラストレーターへの発注業務経験がある人であれば目指しやすいポジションです。

開発・製造 – デザイン

イラストとテキストをカードのフレームに収める仕事です。特にテキストとイラストが被るカードやテキスト量が多いカードの場合、デザイン作業はとても大変です。キャラクターの顔に文字を被せないようにするといったことからテキストの可読性を下げない工夫まで、デザイナーがしっかり行う必要があります。
またデザインデータを印刷会社に渡して試し刷りをさせ、デザイン通りに印刷できているかチェックするのもデザインの仕事に含まれます。
非常に技量が求められる仕事ですが、デザインスキルを持っている方ならこのポジションでの転職が狙えます。Adobe系のソフトを使えるようにしたり、ポートフォリオを事前に準備して転職活動に臨むといいと思います。

開発・製造 – 製造数量決定

この仕事では各問屋さんからの受注数や、営業がカードショップの本部や店員からヒアリングした内容をもとに製造数量を決めます。受注数に対してどのぐらい予備の在庫を作るか、ユーザーからの期待値が高くリピート受注が来る可能性はあるのか、といったことを考えます。作るのにもお金がかかりますので、作りすぎないちょうど良い数を見極める能力が求められます。

開発・製造 – 製造

印刷会社にデザインデータと商品仕様書を渡し、決められた数量の製造を発注します。製造されたものの一部を検品用のサンプルとして受け取り、デザインデータや仕様書の通りに製造されているかを検品します。特に封入率のチェックは非常に大事で、これを間違えると一部のカードだけ極端に流通枚数が多くなったり少なくなったりする可能性があるからです。他には商品の営業案内で「1箱に1枚超レアカード封入!」といった文言を記載していた場合、1箱から超レアカードが出てこない箱があれば景品表示法違反にもなります。こうしたミスがないように仕様書の段階で印刷会社と打ち合わせをしっかり行う必要があります。私のいた会社では商品企画担当が打ち合わせに出席し、製造への指示を出していました。
製造の仕事をしたい場合は印刷会社でトレーディングカードゲームの業務実績がある会社を選ぶとよいでしょう。求人を見ると作っているカードゲームのタイトルこそ明かさないものの、「トレーディングカードの印刷」といった文言が含まれていたりします。

開発・製造 – 出荷

検品に問題がなければ一度会社に納品され、会社から問屋などに出荷して各店舗に届けられます。出荷の仕事は未経験からでも目指しやすい仕事ではありますが、カードゲーム会社らしい仕事とは言いづらいかもしれません。私の先輩で出荷に関わる部署から運営の部署に異動した方もいますが、かなりのレアケースだと思った方がよいでしょう。

営業・販促 – 営業・販促企画

新商品の受注を増やす施策を考えたり、発売された商品の販売促進施策を考える仕事です。例えばかつて私のいた会社では、ブースターパック商品を箱で予約すると、おまけカードが付いてくるという施策を展開したことがあります。予約が増えれば、お店も予約された分は安心して発注できるだろうという考えのもと実施し、きちんと成果が出ました。このポジションへの転職であれば、実際に販促施策や受注促進施策で成果をあげたことのある人なら業界未経験でも採用されるかもしれません。

営業・販促 – 新商品の案内

新しく商品を発売する際、その商品の概要を問屋に案内する仕事があります。簡単に言えば業者向けのチラシ配りですね。カードゲームの商品であれば価格の他に1箱あたり何パック入りで1パックあたり何枚入りなのか、カード総数は何種類なのか、全て新規カードなのか再録カードも混ざるのか、など商品の情報を詳しく記載したものです。商品のメーカー受注締切日なども記載されています。これを問屋の窓口担当から各問屋に一斉送信して案内をするのがこのポジションの仕事です。商品案内資料をデザイナーが作ることもありますので、商品資料を作った経験のあるデザイナーであれば、異業種からでも目指しやすい仕事ですね。

営業・販促 – 営業

新商品の案内を出した後に行うのが、営業です。問屋や店舗を訪問して次の商品の魅力や売りを伝えることで、受注数を伸ばすことを目的とします。私のいた会社は地方へ泊まりがけの出張もありましたので、移動が苦にならない方は向いていると思います。
営業職の経験者であれば当然異業種からでも目指しやすい職種ですし、私の場合は職種未経験で入社することができましたので、ここをとっかかりにしてカードゲームの仕事に関わるのもよいと思います。

運営 – イベント企画

カードゲームのユーザーが楽しめるイベントを企画するのが、この職種です。店舗で行われる公認大会や年に数回の大型イベントなど、さまざまなイベントの企画や手配を行います。大型イベントであれば会場の予約や会場に装飾を施す業者との打ち合わせなど、準備の仕事が多いです。企画力に加えて資料作り、イベント当日のスタッフ管理など調整力も求められる仕事です。
この職種での求人募集は少ないと思いますが、もし募集があったときは上記の経験があると採用の見込みがあるかもしれません。募集が少ない理由ですが、他の仕事と兼任で行ってしまうことが多いからです。ただエンタメ業界は必ずこういったイベントに出展する機会あるので、仕事自体は存在します。

運営 – イベント運営

イベントの企画があれば運営もあります。店舗での公認大会のように定期的に行われるものであれば、店舗からの公認大会開催申請の対応や景品の手配が主な仕事です。事務的な手続きが多く、クリエイティブな仕事とは言いづらいかもしれません。私のいた会社ではキャンペーンを打つときの対応窓口も兼任していましたね。
決められたことをミスなく行うことができれば未経験でも務まる職種なのですが、募集がそもそも少ないです。

運営 – ユーザーサポート

日々寄せられるお客さんからの問い合わせに対応するのが、ユーザーサポートです。商品の不具合(キズや印刷ミス)があった場合の不良品交換対応、イベントへの要望、カードゲームのルールに対する質問など、色々あります。問い合わせの一次受けをして、自分の裁量で返答できない内容(ルールに関する質問など)は、担当者に確認して折り返しの連絡を入れることもあります。基本的にはメールでしか対応しないので、電話で話すのが苦手でもできないわけではないです。ただそ理不尽なクレームが来ることもあるので、ストレスに強い人でないと務まらない仕事です。
こちらも募集が少ないですが、カスタマーサポートセンターでの経験があれば採用されるかもしれません。

実際のところ、カードゲーム業界未経験で転職ってできる?

ここまでカードゲームに関するそれぞれの仕事を紹介してきましたが、実際に業界未経験からカードゲームの会社に転職することができるのでしょうか?
例えばデザイナーのような専門性を求められる仕事の場合、業界未経験でも可能性は十分にあります。逆に専門性を求められない職種はハードルが上がってくると思ってもらうとよいでしょう。ただし私のように工場でお面を作っていただけの人間でも、職種未経験でカードゲームの営業に転職できた人はいます。しかも遊んでいたカードゲームは遊戯王だけだったのに、遊戯王ではないタイトルの営業になれました。なので可能性がないわけではないので、諦めずに募集を見つけたら応募してみるとよいでしょう。ただし会社によっては適性検査を行う企業もありますので、適性検査対策は行っておいた方が絶対に良いです。

以上となります。カードゲーム会社の仕事に興味のある方の参考になりましたでしょうか。この記事が読んだ方の転職や就職の背中を押すきっかけになったら嬉しいです。

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