男性向けスマートフォンゲーム制作の仕事で失敗したこと
私は過去にゲームのディレクターを行っており、2本ほど制作に関わってきました。内訳は男性向けスマートフォンゲームが1本と、女性向けコンシューマーゲームが1本です。
今回はその中で経験してきた、男性向けスマートフォンゲーム制作でも失敗談についてお話ししていきます。
やるべきこととやらないことの確認不足
ゲームを作るには、様々なことを考えておく必要があります。
例えばスマートフォンゲームの運営の場合、毎月新規追加するキャラクターのイラストを手配することや、その追加作業にかかるスケジュールの確認などです。キャラクター1体の追加に何人が何日作業する必要があるのかということを、把握しておくことが挙げられます。
私がかつて担当したスマートフォンゲームで新規キャラクターを追加する場合、元々のイラスト(立ち絵)をもとにデフォルメしたミニキャラクターの画像を作り、さらにそれを動かす必要がありました。この作業を開発会社のデザイナーに行っていただくのですが、これを1ヶ月に3キャラ分用意できる人員とスケジュールを確保していました。しかしそれとは別に、デフォルメせず元の立ち絵を動かすキャラクターも不定期で追加しておりました。この不定期で追加するキャラクターなのですが、これの立ち絵を動かす作業にかかる必要スケジュールを確認せずに、この仕様をゲームに追加することを当時の上司が決めてしまったことがありました。
サービス運用開始前に決まった仕様だったのですが、これが運用開始後に大きく足を引っ張る要因の一つになってしまいました。それはゲームの運用開始後にわかったことなのですが、デフォルメせずに元の立ち絵を動かす作業には、ミニキャラクターを作るデザイナーのスケジュールをほぼ1ヶ月丸々かける必要があったのです。しかもこの立ち絵を動かす仕様ですが、ゲームの進行に何の影響もありません。つまり、ミニキャラクター3キャラクター分の作業コストを使い、ゲームに全く必要ないものを作っていたのです。
事前にこれを確認していなかったことは大きなミスでした。確認していれば最初からゲームにこの仕様を追加せずに運用できていたものを、この仕様を追加してからゲームの運用を開始してしまったために、以後追加する立ち絵も動かさなければならなくなりました。
この作業コストを確認しなかったことにより、ゲームに必要なミニキャラクターの制作スケジュールを圧迫することになり、当初想定していたキャラクター追加ペースを維持できない状態になりました。
これは、何が必須の作業や仕様で、何が必須ではない作業や仕様なのかをきちんと確認しなかったこと、そして作業にはどれだけのスケジュールが必要なのかを確認しなかったことの反省として、今でも記憶に残っています。
今後ゲームを作りたいと考えている方へ
今後ゲームを作ろうとしている人へ、私の今回の失敗から以下の教訓をお伝えします。
・作業を行う際にかかるスケジュールは必ず確認し、プロジェクトに関わる全員で共有する
・作業のスケジュールを確認した上で、本当に必須なのかもう一度考える
以上となります。
今回お話ししたゲームやそれ以外での失敗や教訓は他にもあるのですが、それは別の機会にお話ししたいと思います。
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