キャラクターグッズ制作の仕事を解説!業界に転職する手口も教えます!

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この記事はこんな人にオススメです!

・キャラクターグッズ制作の仕事に興味がある!実際どんな感じ?
・キャラクターグッズ会社に未経験でも就職する方法を知りたい

みなさんこんばんは、みねぞうです。今回はキャラクターグッズの仕事について興味のある皆さんへ、仕事内容や就職方法を私の実体験を踏まえてお伝えしたいと思います。
版元から下請け、製造まで経験しておりますので、お役に立てる情報があると思います。

キャラクターグッズ制作の仕事を解説!版元や下請けの違いも!

まずはキャラクターグッズが作られる流れを、ざっくりと見てみましょう。

①商品の企画
②デザインの作成
③サンプルの作成と監修
④費用の見積もりbr> ⑤製造数の決定
⑥量産
⑦検品
⑧出荷

商品やメーカーによって前後する工程もありますが、概ねこんな流れです。
こうして見てみると、意外と工程が多いと思いませんか?キャラクターグッズに限った話ではありませんが、商品づくりは時間がかかるんですね。また余談ですがこれら一連の流れのスケジュールを決めて、スケジュール通りに制作が進むように管理するのが生産管理の仕事になります。
それでは各工程の話に戻り、もう少し詳しく解説します。

グッズ制作工程① 商品の企画

グッズ制作では花形ポジションとして取り上げられることも多いのが、この「企画」です。楽しみややりがいの最もあるポジションで、企画職は就職活動だと人気の職種です。
ここではどんな商品を作るか考えることが主な仕事になります。リサーチした内容や人気のアニメやゲームなどの情報をもとに、どんなキャラクターのどんなグッズが売れるのかを考えて、商品の提案をします。商品の形態はフィギュアやアクリルスタンドといった飾るものから、マグカップやカバンなど日用品まで、いろいろあります。
この工程は「(1)版元が自分たちの会社で保有しているキャラクターのグッズを企画する場合」と、「(2)グッズのメーカーが版元にキャラクターの使用許可をもらって企画する場合」に大きく分かれます。
まず(1)の場合ですが、これは社内での企画が通ると次の工程に進めます。自社キャラクターの魅力とそれに合うグッズの形態を提案し、どのぐらい売り上げが上がるかを会社の偉い人に納得させられればOKです。(2)の場合ですが、(1)と同じように会社の偉い人を納得させる必要があることに加えて、版元(キャラクターの権利を持っている企業)のOKをもらう必要があります。その版元に知り合いがいれば知り合いを通じて連絡をとり、知り合いがいなければ直接電話したり、お問い合わせ用のメールアドレスにメールをすることもあります。私が版元の企業に勤めていた頃は、しばしばこういった連絡がメールで送られてきました。そのような「グッズを作らせてください!」というメールでは、その会社がどういったグッズ制作の実績があって、今回はどんなキャラクターでどんなグッズを作りたいのかということを、文章や商品ホームページで紹介するとよいでしょう。そこで版元の企業が納得してくれると、具体的な条件(何個グッズを作って、商品価格の何パーセントぐらいのキャラクター使用料金を版元に支払うかといったこと)の話を行い、それがまとまると次の工程に進みます。

グッズ制作の工程② デザインの作成

商品の企画が通ると、具体的なデザインの作成になります。ここではデザイナーと呼ばれる職種の人が活躍します。デザイン系の学校を卒業した人や、すでにデザインの仕事を行なっている人がグッズ業界に入る場合には、ここを入り口にするとよいでしょう。

具体的に行う内容は、グッズに使用するキャラクターをグッズの中にどうはめ込んでいくか、デザインデータに起こしたりします。
ちなみにこのデザイン作業の段階で、どのように量産しやすい形状にするかといったことも考えながら進めていきます。

そうして出来上がったデザインを確認(版元から使わせてもらっているキャラクターなら版元の監修も含む)し、次の工程に進みます。

グッズ制作の工程③ サンプルの作成と監修

デザインが終わると、サンプルの作成を行います。ここでは実際の商品の形になった時の形状や色合いを確認します。他社の版権キャラクターであれば、その版元にも監修してもらいます。ここで監修の結果OKとなったものが次の工程に進みます。私がキャラクターコンテンツの版元会社にいた頃は「キャラクターのイメージカラーと商品に使用されている色が一致しているか」などもチェックしていました。版元はかなり細かいところまでチェックしているので、サンプルを提出する際はデザインで使用した色とサンプルになった時の色が大きく違わないかなどを、見極める目が重要になってきます。

グッズ制作の工程④ 費用の見積もり

デザインやサンプル作成と並行で行われることも多いのが、この見積もりの工程です。実際に工場で製造する際に何人の作業員がどれだけの作業を行い、1個製造するために何円のコストがかかるのかといったことをチェックします。ここでの製造コストや流通費用に自分たちの利益をのせたものが、商品の販売価格になります。この価格とお客さんの購入してくれる価格とが一致しなければ売れませんので、製造費用を抑えるための工夫が重要になります。作業工程を少なくすることや、他の商品から流用できる素材や型を使って材料費を圧縮するなどの工夫が代表的です。企画段階であらかじめ販売価格が決められている商品も多いので、会社の利益に直結する重要な仕事でもあります。私が以前勤めていたクレーンゲームの景品制作会社でも、担当者が海外の工場とよくこの話をしていました。

グッズ制作の工程⑤ 製造数の決定

これまでの工程で、商品の形状や製造方法が決まりました。いよいよここからは具体的な商品生産に入ってきます。まずは製造数の決定ですが、製造数には上限があります。それは「商品出荷日までに作業員が働ける日数×1日に製造できる数」です。ここまでに作れる数が上限として、商品案内(お店や問屋さんに「○月○日にこの商品が発売します」というお知らせ)が出てから受注の締切日までに集まった発注数を見て、製造する数を決めます。ということは、作れる上限の数よりも発注が多くなってしまう場合、販売数を制限することがあるわけですね。たまにトレーディングカードゲームで「予約したいのにもう予約が締め切ってる!」ということがあるのはおそらくこのあたりが原因で、メーカーが受注を締めてしまているというのが考えられます。私がカードゲームのメーカーに勤めていた頃は、残念ながら締め切らなければならないほど大量の受注が来ることはありませんでした。

グッズ制作の工程⑥,量産

製造数が決まれば、量産が始まります。ここでは決められた作業手順に則り作業員がひたすら毎日作業をします。製造するグッズの部品製造や組み立てといったポジションごとに分かれて作業を行い、商品としてパッケージに詰めていきます。
私がお面のメーカーに勤めていた頃も、毎日同じ形のお面をひたすら作り続けていました。キャラクターのお面を見ても不良品じゃないかどうかといったことしか考えられなくなり、好きだった映画のキャラクターでも作品の思い出が遠く彼方に行ってしまいました(笑)。
コツコツと同じ作業をするのが得意な人や、全くキャラクターグッズの業界が未経験という人は、ここの量産作業員から入るという手もあります。なぜならこの工程は未経験者でも大歓迎であることが多いからです。実際私がキャラクター関連の仕事(トレーディングカードゲームメーカー)に転職する時も、こうしたキャラクターのお面を作った経験を話のタネにして業界への足がかりを作りました。

グッズ制作の工程⑦ 検品

量産が終わった商品は、検品されます。量産した工場でも当然行われて不良品は弾かれるのですが、メーカーによっては外部の検査機関に商品を運んで検品する場合もあります。見本となるサンプルと量産された商品を比較して、汚れや破損、見本と大きく異なる出来栄えになっていないかを確認します。この検品であまりにも多くの量産品にミスが見つかれば作業やり直しということもあるため、検品結果はビクビクしながら待っていた経験があります。

グッズ制作の工程⑧ 出荷

検品が無事に終了すると、いよいよ出荷することができます。
国内製造の場合は運送会社に商品を引き渡して、注文のあった問屋さんに運んでもらうことで納品されます。
海外製造の場合はここに「通関手続き」というものが挟まります。これは商品を輸入するための手続きです。なぜこれが必要かというと、海外で量産した商品を日本に運び入れる際、実は商品の輸入として扱われます。自社工場が海外にあるメーカーに関しては専門外なのですが、キャラクターグッズにおいて海外製造が行われる場合はほとんどこのパターンです。
具体的にこの手続きには何が必要かというと、「版元から商品の量産を許可してもらった証明書」「船便の出港と入港に関する書類」「税関書類」「積んでいる荷物の種類や重さに関する書類」「商品の注文書類」など、多くの書類が必要です。私は以前勤めていた会社でこういった書類の集約や手配も行っていたのですが、毎回「この書類どこにあったっけ?」と思いながら期限ギリギリまで焦っていました。
この通関手続を乗り越えて、商品は各地に送り届けられます。

以上、これらの長い工程を経てキャラクターグッズはみなさんの手元に届くわけですね。皆さんがもしキャラクターグッズ制作に関わる仕事に就きたいということであれば、これらの工程のどこの工程なら活躍できそうか考えてみるとよいのでないでしょうか。

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